2018年06月04日更新

妊婦はACE阻害薬のオルメテックに注意

オルメテック妊娠をしている時には全身の血液量が増えることや妊娠に伴う体の変化により血圧が高くなることがあります。
妊娠をしている状態で血圧が高くなると胎児への悪影響があるだけでなく、母体の負担も大きくなったり早産の危険が増してしまいます。
そのため血圧を正常な値で保つことが非常に大切になります。

しかし妊娠をしている時には血圧をコントロールする薬の中には服用ができない種類のものがあり、それがオルメテックという種類の高血圧治療薬です。
オルメテックはACE阻害薬という種類の薬になりますが、これはRA系阻害薬という薬の一種に分類されています。
そしてRA系阻害薬を服用した妊婦が羊水過少症や早産を起こしたという事例が報告されています。

RA系阻害薬は体が本来持っている血圧を上げるシステムに作用して血圧を下げる効果を出しますが、その時に使われている酵素がなんらかの原因で胎児に影響を与えるのでしょう。
羊水過少症というのは通常は子宮の中に満たされている羊水の量が少なくなってしまう状態です。
胎児は羊水の中でしか生存することはできないために、羊水が少なくなってくると子宮内で生きていけなくなります。

また羊水が少ないことも関係してなのか、発育が正常に進まずに頭蓋骨の形成不全や四肢の拘縮などの症状が起こる可能性もあります。
こういった症例は妊娠中期から後期にかけての期間においてオルメテックのような種類の薬を服用した時に起こっており、特に妊娠中期と後期には避けなくてはいけない種類の薬になります。

報告によるとこういった症例がみられるのは脂肪組織が多い人に頻発しているとされています。
脂肪組織の多い人というのは太っている人ということになりますが、そのことと胎児への影響はまだわかっていません。
しかし妊婦がオルメテックを服用すると胎児の発育を阻害することは確かなので、妊娠をしたかもしれないと思う人はオルメテックは服用しないように注意をしましょう。

高血圧に対しACE阻害薬が効く仕組みとは?

オルメテックはRA系阻害薬の一種であるACE阻害薬になりますが、オルメサルタンという成分が配合されています。
オルメサルタンはレニン-アンジオテンシン-アルドステロンという血圧を上げる仕組みに働きかけることで効果を発揮します。

この仕組みは人間の体の備わっている作用で、誰もが自然と体の中でこの作用が働いています。
まず全身の血液の量が少なくなるとレニンという物質を作りだします。
レニンはアンジオテンシノーゲンをアンジオテンシンIという物質に変化させる力を持っています。

そしてアンジオテンシンIはACEという酵素によってアンジオテンシンIIへと変化します。
アンジオテンシンIIは血管を収縮させて血圧を上げる働きをします。

こういった仕組みで体の中の血液量が減少すると、体の中でこのような働きが自然と起こり、血圧を上げてちょうど良い値が維持されるようになっています。
この仕組みは通常は上がり過ぎた時にだけ作用するものです。
血圧が高い状態が続いている人の場合には、この仕組みのコントロールがうまく働かなくなり、常にこの仕組みが作動しているような状態になっていることがあります。

そういった場合には、血管が収縮した状態が続いていることになります。
そのため、この仕組みが作動しなくなるようにすることで、上がっていた値を下げることができるようになります。

オルメテックをはじめとするACE阻害薬はアンジオテンシンIIに作用することで、血圧を上げる物質をブロックして、上げ過ぎをストップさせます。
ACE阻害薬はこのような仕組みで血圧を下げる仕組みとなっており、高血圧以外にも臓器を保護する作用もあるということで、血圧の治療以外の場面でも使われている薬です。